高精度5軸加工を求めてVISIを使用
スロバキア共和国有数のエンジニアリング会社TC Contactは、従来の3次元加工では複雑過ぎる顧客の部品を同時5軸加工で対応しています。
TC Contactの持つ規格外で1回限りの専用機械、装置、設備(電子制御システムを含む)は、ミュンヘン、チューリッヒ、ローマにある複数の銀行と共同で、自動車と電気工学の分野で使用されています。
"同時5軸加工を使うのは、高い品質の曲面が求められる時です。VISIは均一な工具軌跡を作成します。滑らかで効率的なNCデータを加工機のコントローラーに送る事で、不要な振動を減らし、薄いリブ形状への衝撃を少なくします。"
Pavol Mihala
“部品が極端に複雑な場合は、生産するのが難しくなります。”と、設計者で技術者でもあるPavol Mihalaは言います。“しかしVISIを使えば、正確で高精度な加工が可能となり、仕事全てが楽になります。さらにモデリング作業時間は短縮され、部品加工のための完璧なNCデータを作成する事が出来ます。”
Nove Mesto nad Váhomを拠点とするTC Contactは、2008年にVISIモデリング、3次元加工(最適荒加工モジュールAdaptive roughingを含む)、そしてVISIワイヤ加工を初めてインストールしました。
“我々は、外部ファイルの取り込みと編集、そして加工データ作成が出来る専用ソフトウェアを探していました。” Pavol Mihalaがソフトウェアに要求する機能は次の機能でした。
• 外部モデルの取り込みと編集
• 部品の2次元図面及び3次元モデルの作成と編集
• 信頼性が高く効率の良い3軸加工データ作成
“VISI CAD/CAMシステムはこれらの要求を全て満たしていました。そして、TC Contactには他のCADシステムがありましたが、設計部門が信用するのはVISIだけでした。”
そして彼は同時に、VISIは5軸加工が得意である事がわかったと言います。“複雑な3次元曲面が増える中、従来の3次元CAMでは対応出来なかったので、5軸加工への拡張を余儀なくされました。そして我々は、HURON KX 15 5軸マシニングセンターとDMG DMF-260/1100 5軸マシニングセンターを購入しました。”
この2つの新しい工作機械のポストプロセッサーは、VISIの代理店であるVISI spol. s.r.o.が作成し、TC Contactは突如彼らの生産能力が著しく向上した事に気付きました。
Pavol Mihalaは引き合いに出します。長くお付き合いしている顧客向けのカム加工は、いかにVISIが加工に適しているかを示す如実な例になっていると。“我々はVISI 5軸加工モジュールの全ての機能を有効活用し、カム加工には2次元加工から割り出し加工と同時5軸加工に至るまでの多くの加工方法を使用しています。”
彼は、割り出し(3+2)加工を後で全部をボルト留めするカムセグメント部品の加工に利用している、と言います。“割り出し加工では、固定した角度での2次元加工と3次元加工が可能になります。簡単に思い付く利点としては、段取りの削減が挙げられます。ヘッドを自動で正しい位置に合わせる機能により加工時間は大幅に短縮され、また複数の固定治具の必要性が著しく減りました。割り出し加工ではアンダーカット加工が可能であり、かつ剛性の高い短い工具を使用する事で、曲面仕上げ品質を改善出来る同時5軸加工に似た所があります。”
同時5軸加工は、カムセグメント部品全部をボルト留めした後に始まります。“同時5軸加工を使うのは、高い品質の曲面が求められる時です。VISIは均一な工具軌跡を作成します。滑らかで効率的なNCデータを加工機のコントローラーに送る事で、不要な振動を減らし、薄いリブ形状への衝撃を少なくします。”
“高精度仕上げ加工には高品質曲面が不可欠です。VISIを使えば滑らかな工具動作が作成出来るので、曲面上の痕跡を取り除く事が出来ます。”
VISIのトリミング加工は、カムの5軸加工にも使われます。“溝掘り加工や境界トリミング加工を使用する場合は、ドライブ曲線に沿って曲面の法線方向に工具軸が来るように計算します。さらに工具軸を制御したい場合は、ある限定した範囲内で同期曲線を使って工具軸を制御します。”
“我々は、VISIの工具軌跡シミュレーションと干渉チェック機能が非常に役に立つツールである事がわかりました。何故なら、5軸加工の場合工具軸方向が極端に変わる場合があるからです。干渉回避には、工具軸方向に沿った工具の回避、ホルダー干渉を避けるための工具チルト、そして指定した方向にワークピースから工具を引き離す方法があります。”
加えてスピンドルが可動範囲を超えないようにするため、回転軸もユーザーが設定した範囲内に制限する事が出来ます。
VISI spol. s.r.o.はマシニングセンターのモデルを作る事で、それをVISI機械シミュレーションの中で実物の様に表示する事が出来ます。また、全ての回転軸及び直線軸に関する機械シミュレーション機能を使って、実際の機械の動きと共に工具軌跡検証機能が適用されます。
切削工具、ホルダー、固定治具は、機械シミュレーション実行時に干渉チェックが行われます。ストック、工具、あるいは工作機械の他の部分に対する工具軌跡の干渉は、画面上で強調表示されます。
“シミュレーションの後、我々は安心して加工に移る事が出来ます。何故なら、工具軌跡は安全で正確である事がわかっているからです。”
ユーザー情報:
会社名: TC Contact
Web: www.tccontact.sk
導入効果:
- 取り込んだ外部モデルデータと図面データを容易に編集
- 2軸、3軸、5軸加工の最適化
- 時間の掛かる手動でのデータ入力を排除
コメント:
"部品が極端に複雑な場合は、生産するのが難しくなります。しかしVISIを使えば、正確で高精度な加工が可能となります。"
Pavol Mihala