



統合CAD/CAMシステムで生産性向上
ItalyのBresciaにあるMeccanica Pi.Erreは、幅広い鋳造と高圧ダイキャストのためのトリミング仕上げ技術でヨーロッパでは有名な会社です。25年に渡りMeccanica Pi.Erreは、トリミング金型、専用トリミング機械、トリミングバリ取りプレスを含む全ての大きさの鋳造の設計から試作までの包括的サービスを提供しています。2008年の拡張の後、増えつつある要求に対処するためMeccanica Pi.Erreの施設は3,500㎡まで拡張され、今では月10,000労働時間を超える生産をこなしています。
1983年にRuggero Pedrezoliにより設立されたMeccanica Pi.Erreは、常に最新技術を活用する革新的企業であり、1988年には早くもワイヤ加工用CAD/CAM技術を採用しています。元々金型の設計と生産から始まったMeccanica Pi.Erreは、アルミニウムとマグネシウムのダイキャスト用トリミング金型の開発に特化して行きました。2000年にはトリミングプレスの設計と製造を製品系列に加える事で、トリミング技術分野における自動車部品メーカーへの提案内容を揺るぎ無いものにしました。
"VeroとVeroの技術スタッフと一緒に仕事するようになってから我々の日常業務への取り組みが変わり、以前は曖昧だった社内業務フローを標準化した結果、サービスと品質が改善されました。”
Ivano Scalvenzi
Meccanica Pi.Erreの技術マネージャーIvano Scalvenziは、社内の設計と生産技術を恒常的に更新する事が如何に彼らの競争力を維持して来たかを説明します。“我々は年間約200ものモールド金型を生産します。それぞれの金型は、100個以上の標準・非標準部品から構成されます。我々が生産する金型は、それぞれ設計と製造方法が大きく異なります。何故なら、製品によって金型が異なるからです。この生産の多様性は、我々が使用するCAD/CAMシステムによって実現されています。”
“2年前、 我々は以前使用していたパラメトリックCADシステムを入れ替える事を決めました。何故なら、使いづらくて習得するのに時間が掛かり、かつ我々の作業の速度についていくのが難しい事がわかったからです。さらに、これにより多くの問題が起こった作業工程は、生産品質管理上の問題をも引き起こしました。” Scalvenziは続けます。
“長期に渡る複数CAD/CAMシステムの評価を経て、我々はVero SoftwareのVISIを選びました。何故なら、VISIは完全な統合システムで強力かつ使い易く、我々の会社の要求に完全に合致していたからです。最初のトレーニングの後、初めの数ヶ月で6ライセンス分のVISIは完全稼働状態にありました。”
技術部門は、現在全ての設計プロジェクトでVISI Modelling、VISI Analysis、そしてVISI Mouldを使用しています。特筆すべきは、VISIはBresciaとBergamoの大学と共同開発され、UNI EN ISO 9001:2000規格の認証を受けている品質管理システムと直接インターフェースが取れている事です。
製造
一旦金型設計が完了すれば、工具軌跡を作成するための3次元データがCAM部門に送られます。製造現場は、切削加工、穴あけ加工、ワイヤ加工などの異なる加工工程に応じて専用の場所に分かれています。工場には、最大2000x1000x1000mmの加工範囲を持つ11台のCNC工作機械があり、その内3台はパレット交換装置を有する高速切削加工機です。
金型部門にVISI Machiningとコンパスを両方配備する事で技術的な優位性が増し、かつ生産性が大幅に向上しました。CAMマネージャーAndrea Pontoglioは説明します。"VISIを使う事で、本来であれば金型設計に必要な図面が完全に不要になりました。今は電子データのみで業務を行い、速さ、正確さ、柔軟性の点で大きな効果が出ています。複雑な金型に関しては、金型1型に対し少なくても5日の時間短縮を実現しました。VISIは単一のファイル形式を使用し、全てのユーザーにとってシステム環境は同じです。ユーザーは情報の流れを気にする必要は無く、部門間でデータをやり取りする場合のデータ変換エラーは最早起こる事はありません。"
コンパス
ユーザー定義規則に基づいて生産工程を最適化し、工作機械の最高の性能を引き出してプログラミング費用と生産時間を劇的に短縮出来るコンパスを利用して、新しい作業環境を構築しました。コンパスを使って作成される穴あけサイクルとCAMオペレーションは、CNC工作機械と工具ライブラリーの技術的特性を考慮ながら、選択した工作機械に対して最適化が行われます。その結果、工具軌跡はいつも正確で、利用出来る工作機械に相応しいものとなっています。
"複雑なプレートに関して、我々はコンパスを使ってプログラミング時間を2時間から数分に短縮する事に成功しました。"とPontoglioは言明します。"VISI Machiningとコンパスを使用する事で、加工工程に関する独自の社内標準を構築する事が出来ました。これは大変重要で、我々は常に異なる製品タイプに対応出来るからです。生産工程の自動化は不可欠です。全ての部門にVISIを導入して以来、生産品質管理の問題は80%以上減りました。”
最後に、技術マネージャーIvano Scalvenziは説明します。"VeroとVeroの技術スタッフと一緒に仕事するようになってから我々の日常業務への取り組みが変わり、以前は曖昧だった社内業務フローを標準化した結果、サービスと品質が改善されました。パートナーとしてVeroを選んだ事は戦略的にも優れた選択であった事は明らかで、Veroは我々の成功を後押しし、この困難が待ち受ける時代にも確実に競争力を維持出来るでしょう。"
ユーザー情報:
会社名: Meccanica Pi.Erre S.r.l
導入効果:
- VISI製品と社内プロジェクト管理ソフトウェアの統合
- 金型の設計と製造を行うための統合環境
- コンパスを使った工具軌跡自動生成
- 設計と製造工程に関する社内標準構築
"VeroとVeroの技術スタッフと一緒に仕事するようになってから我々の日常業務への取り組みが変わり、以前は曖昧だった社内業務フローを標準化した結果、サービスと品質が改善されました。”
Ivano Scalvenzi